インタビュー【一般社団法人日本産業カウンセラー協会 主任 小林尚美 さん】 

今回お話を伺った方

一般社団法人日本産業カウンセラー協会 事業推進本部 プロジェクトスタッフ 

 主任 小林尚美 さん

1960年に働く人びとの悩みに寄り添い、生き生きと働き続けられることを支援しようと創立された、一般社団法人日本産業カウンセラー協会。その中部支部で、活躍されている小林尚美さんに、ご自身のキャリアライフと女性リーダーへの想いについてお話を伺いました。

社の事業内容を教えてください

当協会は、東京に本部を置き、全国に13支部。2016年4月末現在、登録会員総数は30,924人(内中部支部会員数3,559人)です。

産業カウンセラーは、「メンタルヘルス対策への援助」「キャリア開発への援助」「職場における人間関係開発への援助」という3つの領域で活動しています。

官公庁、企業や組織で働く経営者を含む勤労者、その家族を対象に、カウンセリングや組織へのコンサルテーション、研修・講座などの活動を通して、個人とともに、組織が抱える多様な心の問題の解決への支援を行い、快適な職場環境づくりを目指し活動を行っています。

主な事業内容は『カウンセリング』『「健康な組織づくり・快適な職場づくり」のための研修事業』『産業カウンセラー、キャリアコンサルタントの養成』です。

産業カウンセラーは人間の多様性を承認しつつ、人間の生涯発達を促進する視点でカウンセリングや研修活動を行っており、

働く人びとが尊重され、自分自身の能力を発揮できる職場環境の実現に努めています。

 

ー毎日を丁寧に過ごすこと。それが仕事のクオリティにもゆくゆくつながっていくと思っています。ー

 

●Career Story Of Her

 

本当に人に恵まれているなと感じています。

短大卒業後は旅行会社に数年勤め、その後専業主婦として子育てをしていました。

再び働こうと職を探した時には、大きな壁にぶつかりました。

仕事を離れていた8年間に、パソコンを扱うことが必須となっていたのです。

私はワープロの経験しかありませんでしたから、パソコン操作はできない、他に何の資格も無い者にとって、それは大きな壁でした。

アルバイトをいくつか経験し、たまたま社会保険事務所で働いていた頃、ゆくゆく助けになるのではと教えてもらったのが、産業カウンセラーの資格です。

半年間ほどかけて資格を取得。その時職員を募集していた当協会に8年前に雇用されました。

その間、経理や社会保険事務などを経て、現在は会報誌の発行と企業・官公庁等へ訪問し、研修やカウンセリングの提案・推進等の営業活動を行っています。

 

-今の仕事の醍醐味は?

雇用状況がますます厳しくなる今、組織にいる一人ひとりが本来の力を発揮して活躍するということがとても重要です。

その中で産業カウンセラーが果たす役割として、相談業務、職場環境調整等があります。

また、職場のより良い人間関係をつくるコミュニケーションスキルの研修や心の不調を見逃さないために傾聴を組み入れた研修等を実施したり、

組織の中で、働く人が自ら問題を解決できるよう援助するとともに、健康で生産性の高い組織づくりを支援します。

提案した研修を採用してもらい、その研修を実施する現場に立ち会う場面で、受講者様の目が輝いて見える時や感動のお礼を言われたりすると本当にうれしいです。

やりがいを感じる瞬間です。

 

-社内制度にはどんなものがありますか?

中部支部には、女性10名、男性4名の計14名の職員がいます。

その中で今ちょうど育休を取っている人が一人いらっしゃいますね。

私は子どもが大きくなってからこの協会に入ったので、特に制度は利用していませんが、

若い職員が働きやすいような環境は整っていると思います。

 

-周りの人の協力は?

一般社団法人産業カウンセラー協会 小林尚美さん

私は本当に行く先々で人に助けられています。

ワードやエクセルといったパソコンの操作は、その都度周りの人に助けてもらいました。それに産業カウンセラーの資格があるということも教えてもらったからこそ、今こうしてここにいますから、振り返ると人に恵まれているなと感じます。

それから、助けられたと言えば実家の母です。子どもが小さい頃は、ほとんど頼りきりでした。

母が娘を保育園に送りに行っても、聞き分けよく離れるらしいのですが、私が送りに行くと、随分泣かれました。私は普段構ってあげてないんだなと感じましたね。その時は切なかったです。

それでもずっと働いてこられたのは、母と周囲の方々の支えがあったからだと感謝しています。

今では高校生になった娘が、私の話を良く聞いてくれます。私の専属カウンセラーですね(笑)。

 

がんばり過ぎている女性が多いように思います。 

-日本の女性リーダーに必要なスキルとは?

一般に女性がリーダーであるためには、男性以上にがんばらなくては、完璧にしなくてはと思っている女性が多いように感じます。

ですが、女性は元々受容や共感力が高い人が多いので、一人でがんばらなくても、コミュニケーションにより、周りと共に歩んでいけたら良いのではないかと思います。

もっと肩の力を抜いて、その人らしく働けるような考え方、環境が必要だと感じます。

 

小林尚美さんのライフスタイル

毎朝出かけるまでにしていること

5時:起床。
お弁当と朝食用意。洗濯をしてから、出勤。
「朝起きたら、まず15分ぐらいストレッチをします。すると身体が起きてきたという感じがします。ストレッチをしないと、なんだか一日調子が出ない気がします。」

出勤後の習慣

メールチェック。今日の作業確認。

帰宅後の習慣

日によって違いますが、19時半か20時に帰宅。
夕食。お風呂に入って、22時半頃に就寝。

モットーは?

毎日を丁寧に過ごすことです。

暮らしでも仕事でも、その先は人とつながっています。丁寧に向き合うことは、必ず先のクオリティにつながっていきます。

人と接する時も、きちんと向き合っていたいです。疲れていたり、心がその場に無い時は、生返事になったり、自分を優先した対応をしてしまいます。

難しいことですが、普段から何事も丁寧に行いたいと思っています。そのためには、体調管理が重要だと思います。

心と身体はつながっていますから、食事がバロメーターになっていて、食事の準備が億劫だったり、美味しく食べられなかったりする時は心と身体のバランスが乱れているなと感じます。

人と向き合うにはエネルギーがいりますから、心と身体の自己管理が大事ですね。

 

■企業情報

名称/一般社団法人日本産業カウンセラー協会

会員数/個人:30,924人 団体:294社(どちらも20164月末現在)

設立/196011月 社団法人設立認可 19704月(労働大臣設立許可)

   20134月 一般社団法人へ移行

支部/13支部

URL http://www.counselor.or.jp/(本部)

http://www.counselor-chubu.jp/(中部支部)

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