- 2016-6-28
- 独自取材
今回お話を伺った方
ミサワホームイング関西中部株式会社 課長代理 二級建築士 水藤 果林 さん
ミサワホームのリフォーム部門が独立し、2016年4月よりミサワホームイング関西中部株式会社として新たなスタートを切った同社。東海営業部 三重店 北勢営業課で課長代理として活躍する、水藤果林さんに、ご自身のキャリアライフと女性リーダーの未来についてお話を伺いました。
-御社の事業内容を教えてください
ホームイングとは、今の住まい(Home)を活かし、現在進行形(ing)で手を加えながらより快適な暮らしを実現していくこと。性能・機能・デザインをグレードアップし、お客様のお住まいの資産価値を高めます。ミサワホームイングでは、30年の実績と工業化住宅の技術を生かして、高品質・高性能なリフォームの実現をお手伝いしています。
-苦労に思ったことはないんです。自分が働きやすい環境を積極的に作ってきました。-
●Career Story Of Her
一つの会社で様々な建設事業を経験させて頂きました。
大学卒業後、当時 ミサワホームの販売ディーラーだったミサワホーム東海株式会社に入社しました。
住宅営業として10年間で約70世帯のお客様へ、マイホームづくりのお手伝いをして来ました。
その後、住宅以外のビル、福祉施設、店舗などを建てる特建部門に異動し、多様な建築形態を手掛けさせて頂けました。
今のポジションに至る転機となったのは、今から3年前。リフォーム事業の拡大に伴いリフォーム専門の路面店出店の立ち上げを任され、リフォーム専門のコミュニティースペースを開設する運びとなりました。
女性メンバーだけで運営する事もあり、サロン風のお店に仕上げ 奥様に立ち寄りやすい店舗にしました。
15年ほど前に分譲した住宅団地に隣接する立地で、新築当時にお客様だった方々がちょうどリフォームする時期になってきているので、生活スタイルの変化に合わせた住まい方の提案だけでなく、住宅ローンの借り換え等のファイナンシャルプラン提案もしています。
そして、2016年4月、大きな組織改革でリフォーム部門が独立し、ミサワホームイング関西中部株式会社の所属となり現在に至ります。
組織が変わっても仕事内容は変わりませんが、気持ち新たに、お客様にお役に立てることを企画していきたいと思っています。
-仕事での困難をどう乗り越えてきましたか?
それほど苦労と感じたことはありません。
新築でもリフォームでも、お話しする相手は奥様が中心となります。
女性同士ということもありますし、子どもや家事など、共通の話題で信頼が深まるということもありました。
そういう意味では、女性ということが仕事にはプラスだったとさえ言えます。
ただ女性で営業系の管理職になったのは私が初めてなので、ロールモデルというような方が上にいないんです。
そのため、自分で切り開いていくような形になっています。
これまで、チームを組んで営業するというよりは、一匹狼的な感じの営業だったので、チームの中で目標を立てて、それに向けて計画的に売るという経験をしてきませんでした
それが、管理職になってみると、経営的な数字の管理が必要になります。
そこは、自ら勉強しなくてはいけないなと感じています。これからの課題です。
-応援してくれた人、周囲のご協力は?
営業として働いている時に産休を取得し、復帰後も営業職という形は、私が初めてでした。
土日も営業日で、子育てと仕事の両立は無理でしょ?と言われながらも、「やれるだけやってみよう。」と復帰。保育園を2つ掛け持ちしながら、やりくりしました。
しかも、子どもが3歳の時に離婚。シングルマザーとなった後は、ひとり親同士で連携してお互いの子供を預けあったりもしましたね。
上司が寛容だったこともあり、展示場のチャイルドコーナーで遊ばせながら残業した事もあります。
小学校に入ると、休みが週末の方が都合が良いので、週末休みの特建事業部への移籍を希望し異動することもできました。
仕事以外にも、PTAや学童保育などのお役目も回ってきましたが、どうせやるなら楽しくやろうと、PTA会長や役員などもやらせていただきました。
こうして振り返ってみると、自ら動いて何とか切り抜けてきたなとは思いますが、上司や周囲の方々の支えがあったからこそと思います。
―社員への支援制度にはどんなものがありますか?
制度としては整っています。ダイバーシティの行動計画も策定しています。
私が産休を取得した時とは違って、今では、育休から復帰した女性達で結成した「ミサワホーム子育て応援プロジェクト(https://www.facebook.com/misawamommys/)」といった、子育て世代のお客様と共にライフスタイルを応援していこうという社内プロジェクトがあるぐらい、復帰して活躍できる環境もできつつあると思っています。
ただ優秀な女性社員が多いにも関わらず、まだまだ管理職候補が少ないのも現状です。
自分から望めば、社内・社外に関わらず、研修や勉強する機会はいくらでもあるので、積極的に動いていって、キャリアアップを図って欲しいなと考えています。
「自分から必要な情報は取りに行く。そして声に出して意見を言うことが大切。」
―日本の女性リーダー育成に必要なメンタルは?
若い世代の女性には、いわゆる「ゆるキャリ」と言われるような、積極的に動かない方も見受けられます。
もっと声に出して自分の意見を言ったり、要望を叶えるために自ら動いたりするような意識改革が必要だなと感じます。
実は、法人営業をしていた時、役職があった方が営業にプラスに働くなと思い、同期の男性と同等の職位にしてほしいと直談判したことがあります。上司も同調下さり、係長職になりました。おかげで営業がやりやすくなった経験があります。
与えられる、もらえることばかり待っていては、リーダーとしては育っていかないと思います。
―日本の女性リーダーに必要なスキルとは?
どんどん社外にも出掛けて、情報を得ることだと思います。
社内研修だけに頼ることなく、必要だと思った機会は逃さずに出掛ければ、新たな出会いや気づきなど得られ、プラスに働くと思います。
三重県男女共同参画センターのダイバーシティー研修では、県内外から参加された様々な企業の同じような立場の方々と接点を持つことができ、今でも情報交換をさせていただいています。
常にアンテナを貼って、アグレッシブに情報を得る力も女性リーダーには必要だと思います。
水藤果林さんのライフスタイル
毎朝出かける前にしていること
6時起床
家事や愛犬・愛猫・娘(中2)の世話をして、娘が登校した後、8時半頃家を出ます。
出社後の習慣
午前中にデスクワークをして、午後はお客様の所に出かけることが多いです。
オフィスの場所と、営業エリアが離れていることもあって、計画的に動かないと効率が悪くなってしまいます。
そのため、オフィスでしかできない書類作成などは、作業を集中させるようにしています。
帰宅後の習慣
19時退社
昨年11月から一級建築士の資格を取るために学校に通っているので、帰宅は22時過ぎ。
中学生の娘は、食事の用意など自分でやってくれるので、大変助かっています。
片づけなどをして、寝るのはだいたい1時ぐらいです。
もちろん、仕事ばかりではなく、飲みも遊びもちゃんと行っていますよ(笑)
そして、試験が済んだら 休んでいるマラソンの練習も再開したいです。
■企業情報
名称/ミサワホームイング関西中部株式会社
代表者/代表取締役社長執行役員 小山 成治
設立/平成23年4月8日(ミサワホーム株式会社 100%出資)
従業員数/175名(男性148名・女性27名)(平成28年4月1日現在・関連会社は除く)
URL http://www.kansai-chubu.misawa-homeing.co.jp