インタビュー【GROWTH株式会社 総務経理部長 小嶌由美子 さん】

今回お話を伺った方

GROWTH株式会社 総務経理部長 小嶌由美子 さん
(写真手前左側:顔出し不可のため、後ろ姿になっています。)

GROWTH株式会社にて総務経理部長として活躍されている小嶌由美子さんに、ご自身のキャリアライフと女性の働きやすさについてお話を伺いました。

 

ー御社の概要を教えてください

弊社は、給排水設備工事、代願申請業務、リフォーム建築工事を手掛ける会社です。
新築注文住宅の給排水設備工事を生業とする「有限会社 雄貴設備」のころより多くの方々からご愛顧いただき、指定工事店エリアの拡大から自社施工での公道工事、水道設備の知識と経験を活かしたリフォーム建築工事へとニーズを感じとり、業務のありかたを模索し、柔軟に変化させてまいりました。

「変化を恐れないこと。」私たちが掲げてきたこの信念は、常に「お客様満足度の追求」が根底にあります。質の高い技術・迅速な対応・安心してお任せ頂ける管理体制・施工後のアフターメンテナンス・行き届いたサービスを心掛けています。

平成29年度「名古屋市ワーク・ライフ・バランス推進企業」に認証されました。(http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000095426.html

取り組み内容はこちら(http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/cmsfiles/contents/0000095/95426/34.pdf

(同社 萩原典子さん、森屋夕姫さんの記事を参照ください)

 

ー仲間を頼る、仕事を任せることで、仕事のやり方が変わりました。ー

 

●Her Career Story

 

資格を取得したことで自信を持つことができました。

出産を機に前職を辞めましたが、ママ友とあれこれ…というタイプでもなく(笑)、世間と隔離されるのが不安で人と接しないことが寂しい時期がありました。
その頃、夫は個人事業主でしたが、少しでも夫の力になれたらと思い、仕事を手伝うようになりました。

会社設立を機に仕事を充実したものにしていきたいと思い、子供が生まれて二カ月で事務員として入社しました。16年前のことです。子供を預けることが出来ない時は、事務所にゆりかごを入れて仕事をしていた時もありましたね。
目の前のことを必死にやっていくうちに、個人事業では成しえない喜びを感じるようになっていきました。

今から思えば、当時は社長についてゆくだけというような、夫任せな感じだったように思いますが、もっと社員が増えて活気あふれる会社になれば良いなと思っていました。

 

-キャリアのターニングポイントはいつですか?

一つ目のポイントは、資格(給水装置工事主任技術者の資格等)を取ったことです。仕事の幅を広げるためでしたが、自分自身大変自信になりました。独身時は就職先がなく、履歴書を送っても面接すら受けられなかったという辛い経験をしたこともあったので、資格の大切さは身に染みています。

二つ目のポイントは、自分の仕事を人に任せたことです。

当時私は、一人で三役位こなしているような、忙しい毎日を送っていました。できれば一つひとつ丁寧にこなしていきたいのですが、どれもが中途半端になって、段々自分でコントロールができなくなっていき、社長によく泣き言を言っていました。

そんな頃、事務で入社したのが森屋さん(取材記事参照:森屋夕姫さん)で、彼女は仕事の段取りや仕切り方も、私よりずっと上手だったので、彼女なら私のしている仕事もできるのでは?と思っていました。

ですが、自分がきちんとこなせていないことをお願いしたら彼女を苦しめる気がしましたし、自分自身に対しても逃げている気がして、自分の中でも葛藤がありました。

そんな時、社長が仕事をやりこなせていない私を見るに見かねて、私の仕事の一部を分離して、彼女にお願いしたのです。

彼女のお陰で、自分とは違う能力を持った人の力を頼って、その人に任せるということができるようになりました。とても大きなターニングポイントになっています。

 

―周りの人の協力、助けてもらった言葉などは?

誰にも手伝ってもらえない、少し休みをもらうだけでも大変な状況だった時がありました。親に子供を預けてお泊まりさせてもらって仕事をしていましたが、今、自分が同じことをできるかと言ったら、とてもできないと思います。親には本当に感謝しています。

また、仕事に子育てに大変だった時期、同じ状況の森屋さんが頑張る姿を見て、私も頑張ろうと思えました。

結婚当初の若い頃は「社長の嫁だから」と力を入れて鎧をかぶっていたこともあったのですが、その時の方が苦しかったです。

とりつくろうとかえって嘘になる、社長が自分らしくし始めたのを見て、私も自分らしくしようと気付くことが出来たのは、社長のお陰です。

仲間がいたからここまでやってこられた、と思っています。

 

以前は女性は軽くあしらわれることもありましたが、今は性別関係なく活躍できる業界になってきました。

 

-女性が働きやすい環境・スキルとは?

資格を取って外に出始めた頃、当時建設系は男性社会でしたので、役所等に行っても、若い女性だと「本当にわかるの?」みたいな態度をとられました。質問に何も答えられないと、「やっぱりね」という感じに見下され、頭を下げ続けることしかできませんでした。

ですが、今では建設系でも女性が活躍しているのは当たり前になってきました。これは、関係各社の皆さまがこの業界を改革されてきたおかげだと思っています。

現場で女性が困ることと言えば、お手洗いでしょうか。家を建てる前は家の中には何もないので寒さも倍に感じられます。

仮設トイレを引き上げた後に検査に行く時は不安になったりもしますが、それ以外は、体力、知識があれば男女関係なく大丈夫です。

 

-将来の夢は?

女性でも力の置き場所が家庭だったり、仕事だったり、両方だったり、それぞれあります。

男性もまた、仕事ばかりに偏る時代ではなくなってきていると感じています。

そんな社員さんの思いに応えられる会社にしていきたいと思っています。

例えば、社員の方々が、もし子供を預ける場所がなく困るようであれば、会社内に専属医師がいるような保育施設を作り、親子共に良い環境を作ることができればと思っています。

 

小嶌 由美子さんはどんな人?

毎朝出かけるまでにしていること

簡易的な朝食作り・洗濯(たたむのも含む)・犬4匹のごはん・身の周りの掃除

帰宅後の習慣

仕事後のビール!!・犬のごはん・家事全般・早く布団に入る!!

自分をどう捉えていますか

まぁ、いいっか・・・と嫌なことは後回しにしてしまうところが弱みです。

 

 

女性活躍推進の取り組みについて

 社員さん達とは、自分らしく向き合うことが相手を尊重することだと思い、自然体で接しています。社員に対しては、自分はちょっと上の兄のつもりでいます(笑)。
経営者としてしっかりしなければならない、という思いが強かった時はとても苦しかったのですが、自分の心で素直に向き合おうとしてから、経営もうまく行き出しましたし、売り上げもあがってきました。
女性活躍等については勉強して学んではいたのですが、実際に女性のスタッフを雇用したところ、女性ならではの柔軟性や対応力をとてもよく実感できるようになりました。社内の雰囲気も、女性が入ることによって、ずっとよくなりましたね。母子支援センターからの受け入れもしていますが、若い人を採るよりもモチベーションが高い場合が多いように感じています。今では性別関係なく、できる人がやればよい、と考えて配属しています。
また、外国人研修生については、雇用料が安いから、ということではなく、社内の雰囲気をよくしたいという思いから受け入れています。言葉が通じないのはリスクなのですが、その分社内の皆で考えるようになり、結果、社内が活性化するんですよね。
今後の夢としては、週休三日を実現することですね。家族との時間、自己実現の時間を犠牲にしないようにして欲しいという思いから、実現させたいと思っています。財務的には大変なことなので、損得で言ったら、やらない方が良いんです。でも、そういった損得の部分に価値があるわけではないと考えています。今、水道業界で週休二日をやっているところはありませんが、現状、弊社は実施出来ているので、次を目指したいですね。仕事だけが会社の使命ではないと考えます。人の成長、挑戦を後押しできる会社でありたいと思っています。

<代表取締役 小嶌貴満さん談>

 

■企業情報

名称/GROWTH(グロース) 株式会社

代表者/代表取締役社長 小嶌 貴満

設立/平成15年6月

社員数/29名

URL https://www.growth758.co.jp/

 

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